2021/02/07(日)
【腰痛 改善】高齢者骨折の本当のリスク。
カテゴリー:院長ブログ
from 今井 雄介
自宅のデスクより。
本日もブログをご覧いだだきありがとうございます。
今回は
「高齢者骨折の本当のリスク」
についてお話ししようと思います。
ご高齢になると、腰痛が原因で転倒されて骨折する確率が高くなります。
特に足の「大腿骨」を骨折される方がとても多いです。
骨折をされると、入院されて約12週〜16週くらいで骨癒合(骨がくっつくこと)します。
お若い方は、ここで自宅退院をされる方がほとんどなのですが、高齢者の方はここから別の
病院に転院をしたり、自宅に帰ることが出来ずにそのまま施設へ行かれる方が多いのが現状
です。
なぜ、高齢者の方は骨折が改善しても、自宅に帰ることが出来ない方がいるのか?
それは、入院中ずっとベッドで寝ていることで
「筋肉が著しく低下する」からです。
人間は、ベッド上で絶対安静の姿勢をとっていると、3〜5習慣で約50%の筋力がなくなります。
これは年代問わずに全ての人に起こります。
そのため、骨がくっついても退院時には筋肉の多くが低下してしまっているため、歩くこと
が出来なくなったり、循環器機能や呼吸器系も低下してしまい1人で生活することが難しく
なってしまうのです。
この、入院時に寝たきりなどの状態を余儀なくされ心身共に機能が低下することを
「廃用症候群」
と言います。
廃用症候群は高齢者だけでなく、20代〜30代にも起こる現象ですが、高齢者の方に廃用症
候群が起こりやすいのは加齢に伴い、既に心身機能が低下し始めているからです。
腰痛の患者様は、痛みのため歩行時の歩幅が狭くなっていることが多いです。
そのため、自分では足を前に出していると思っていても、実際はほとんど足が上がっておら
ずに自宅の小さいふすまなどにつまづいてしまい大腿骨を骨折されるケースがよく見られま
す。
そのため、腰痛を長年放置し続けるということは、将来的に骨折のリスク、そして寝たきり
のリスクが向上することに繋がるのです。
寝たきりにならないためにも、腰痛でお悩みの方は、その場しのぎの治療をするのではな
く、将来を見据えた根本治療を行うことがとても大切です。
本日ブログをご覧いただき誠にありがとうございました!
今井 雄介